魔王

そして大野智に帰る。



ずっと同じ姿勢で観てたから・・・こ、腰が固まってしまって痛いです。
以下、ネタバレありかもです。あしからず。(たたみ方が分からないsweat02

レギュラー3本に加え、『歌のおにいさん』への助走が始まっている今、この3連休を逃したら、本編を一気観出来るタイミングは、もうなかなかやってこないだろう、という考えと共に、『魔王』本編を観た後のテンションを、すぐに『歌のおにいさん』へとシフトチェンジ出来る自信もなくて、だから特典映像は、言ってみれば『魔王』と『おにいさん』をつなぐ、クッションみたいなつもり、だったわけです。
撮影の合間のオフショット、スタッフとの談笑、あるいはNG集とか、内容が分かっているわけではないけれど、成瀬領ではない、素の大野智を観られることで、きっとうまく『おにいさん』へと移行できるだろう、と。

結果から言えば、どんな順番で観たって、観てしまった以上「魔王」に絡みとられてしまうのは必然、なんですが。
本編についてはリアルタイムで散々吐き出しているから、もうここで何か言う必要もないのだけれど、『魔王』第一話終了後にupした感想で、大野君がこの連ドラをやるにあたり、朝が早くて寝不足だとか、拘束時間が多くて釣りに行けないとか、そういうフィジカル面よりも、メンタル面での消耗が心配だ、ということを私は書いたように記憶しているのだけれど、なにしろ、成瀬領という人間がもつ負の感情に向かいあい、それを背負うことの、精神的ダメージが、とても心配だった。
分かってはいたけれど、私が思っていた以上に、私の想像をはるかに超えて、あの3ヶ月は大野君にとって、重く苦しい、もがき苦しむような日々だったんだなぁ、と思って。
今、(いや、もう何ヶ月も経ってるけどさ)開放されて、本当に、よかった。
「魔王」クランクアップ後のバラエティーを観ていて、「あ、大野君が帰ってきた」「お帰り、大野君」って思った瞬間があったけれども、多くの人が同じように感じてたみたいで、そのとき、「成瀬」はほんとの意味で成仏したんじゃないのかな。

「しおりが観た最期の真相」には、肩透かしをくらったような気になった人もいるようだけど。あれはやっぱり本編に入れたくても入れ切れなかったんでしょうね。時間的な問題とかで。
考えてみたら、しおりは全貌を知ってるわけじゃなかったんだ、って改めて気がついたりして。
寄り添い、眠るように穏やかなふたりの死に顔に憎悪の影は見えないけれど、それでも、二人は最期に許しあったのだ、という事実を知る第三者が、ちゃんと存在することで、成瀬と芹沢の魂は少しは救われたんじゃないかと。
それにしても、それまでの全てがハモニカに残像として残っていたというのは、成瀬が片時も、肌身離さず持っていた、ということで。
きちんと仕立てられた上等のスーツの内ポケットには、いつも弟の形見の、踏み潰されて変形したハモニカが入っていて、復讐にむなしさを感じたり、しおりの優しさにすがってしまいそうになったりと、時には折れてしまいそうになる自分の心を、それで戒めていたのかと思うと、切なくて、成瀬が可哀想で、可哀想で仕方ない。

「メイキング」の大野君、しゃべり方とか、表情とか、しぐさとか、歩いてる姿とか。ああ、大野君だ、大野君がいた、と思って。
当たり前だけど、改めて、この「成瀬領」は、大野智が演じていた架空の人間なんだ、と気づかされる。
やっぱり、本編を観ているときはそれを忘れてしまっていて、そこには「成瀬領」しか存在しなかった。
他の役者さんについては「ああ、上手いな」とか「熱演だな」って思えるのに、成瀬領に関してだけはそんなふうに俯瞰で観ることが出来なくて、ものすごく前のめりになっちゃって、自分で自分に「ちょっと痛いよ?」って感じだった。
あの3ヶ月間、私はやっぱり大野君ではない、成瀬領という人にどうしようもなく惹かれていたんだよなぁ。
けれど、その成瀬を創り上げていたのはやっぱり大野君で、結局、心は大野君に帰ってしまう。
その当時のことを振り返って、大野君は「ふだんは大野智という仮面をつけてるみたいだった」と言っているから、オフのときですら、成瀬が染み込んでいたんだろうけど、それでも、笑ってる大野君を見て、少し気持ちが救われたのは事実。

「クランクアップ」の日、ぼそぼそと、言葉を選びながら「魔王」への思いを語る大野君。
たぶん、彼は自分の内側にあるものや、その実現のための努力や、演技論みたいなものを、メディアに対しておおっぴらにすることはあまり「良し」としないんじゃないか、と思うけれど。
この「魔王」に関して言えば、いろんな場面で、結構語ってくれたんじゃないかなぁ、と思う。おそらくは彼自身、暗闇の中で手探り状態だったにもかかわらず。
それはインタビュアーの手腕や、信頼関係もあるだろうけれど、「あの」大野君の口から、語彙は少なくとも、大野君の言葉で、聞くことが出来たのは、大野ファンにとってはものすごい宝物になったはず。
そして、ロケバスの中で、血のりがべったりついたシャツのままで語る斗真との距離。ものがたりと、リアルが、まさにリンクしていた3ヶ月。
「みんな優しかった」「最初が魔王でよかった」「空間が、現場の空気がよかった」そう語る大野くんの顔は穏やかで。

そしてスター☆SATOSHI・・・誰ですか、あなた(爆)大野君のイケメンイメージって、こんな?(笑)

改めて、共演者やスタッフに恵まれたドラマだったよなぁ、と思います。クランクアップではみんながほんとにいい顔をしていて、この作品に関われた喜びを感じているのが伝わってきた。(って、他のドラマは知らないんですけどね・笑)
欲を言えば、成瀬のシャワーシーン、1度は「魔王」らしくないとNGになったところや、腰タオルでカメラチェックする成瀬や、腰タオルでくつろぐ成瀬や、腰タオルがはらりと解ける成瀬や(しつこい)撮影の合間にリップをぬりぬりする成瀬なんかが観られるとすごく嬉しかったです。変態でごめんなさい。

可愛かったシーンや、ほっこりした場面、突っ込みどころも数あれど、今はまだちょっと気持ちが浮上していないので、その辺のことはまた機会があれば。

添付のイラストは、「魔王」が始まったばかりの頃に描いたもので、これが大野君の顔(っていうか領)を描いた思い出の第1号。1度upに失敗してお蔵入りになってたもの。
せっかくの「魔王」関連記事なので、引っ張り出してみました。コレ、全貌がイマイチだったんで、チラ見せで(笑)

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じらされたい

「悪いけど今日、成瀬が家に来てるんで・・・早く帰らせてもらっていいかな」
「え?誰?」
「いや、あの、成瀬弁護士が・・・」
「???・・・・・・・魔王かよっ!!」

私の希望はあっけなく却下され、ゆうべの新年会は3次会まで引きずり回されました。
おかげさまで、今朝はしっかり二日酔いです。
アタマイタイ、とかキモチワルイ、という惨状ではないものの、なんかどよーんとした気分を、熱めのお風呂に入って洗い流し。
洗濯機を回しながらPCを立ち上げ、メールチェックと、ブログめぐり。
いつものパトロール先を開いて、「魔王」特典映像のネタバレがありそうなところからは踵を返し。
「歌のおにいさん」の公式HPの大幅更新に口笛を吹いて小躍りし。
鞄を開け、中から出てきた5個のガチャポンの謎に、しばし頭を悩ませ(思い出せず)
持ち帰った仕事をいやいや片付け。
きのう仕事帰りに買ったオリスタのページをめくり、カウコンを思い出し。
洗濯物を干し。
その間、ずーっと、テーブルの上に置かれた「魔王」DVD-BOXをチラ見。
いったい、なんのために、なんという名のプレイを自分に課しているのか、分かりません。観たいならさっさと観ろよ、自分。

なんか、まだ、心の準備が出来てないんです。
本編から?特典から?どっち?どっち観たらいいの?どっちも観ていいよ~♪ワ・ワ・ワ・ワッショイ・・・って相葉ちゃんの真似をしてみたりして。(←自分を見失ってます)
とりあえず、意を決して、DVD-BOXを手に取ります。

第12回 日刊スポーツ
08 夏ドラマグランプリ
  4冠受賞

月間「TV navi」
ドラマ・オブ・ザ・イヤー
2008 【7~9月期】
  4冠受賞

セロファンに貼られた銀色のシールに書かれた文字を見て、しばし、じーん。大野君が、チーム「魔王」が残した功績の大きさを改めて実感。
もったいないので破かないように慎重に剥がし、BOX の帯の内側に貼りました。
それからブックレットを静かに開き・・・成瀬領の美しさに、改めて感嘆のため息をもらし。
目に見えぬ茨に拘束され、「魔王」であることを余儀なくされた大野智の「ストイック」がもたらす美に、戦慄し。
とても丁寧に作られたブックレットにはたくさんの写真。それらの1枚1枚、どれを見ても、そのときのシーンが鮮やかに甦り、台詞まで思い出されるよう。
びっしりと書かれたテキスト(公式HP からの転載あり)には、この作品に対するスタッフ=「チーム魔王」の深い思い入れや愛情が感じられて。
そして、ブックレットの最後を飾る高橋正尚プロデューサーの言葉。
「邂逅」
作り手と、受け手が、対等にその「出会い」に感謝することが出来る。
改めて、この作品が多くの人にもたらしたものの大きさに気づかされる素敵な言葉を頂きました。

って、なんか〆のコメントみたいになってますが。(笑)

私は、世の中の流れに逆らって本編から観ます。(・・・っていうか観始めてます)
しばらく封印していた「魔王」を、ゆっくり復習して(復讐じゃないよ♪←ベタだな、おいsweat02)、私の中で「魔王」を、あの3ヶ月を甦らせ、成瀬を私の中に充満させてから、改めて特典映像を楽しみます。
この、じらされてる感じが・・・あん、大野君にじらされてる・・・って感じが・・・heart01(いや、あんたが勝手にやってることです)
というわけで、感想はもうちょっと後になる予定。(引っ張るね~)
16日までには、終わらせて、すっきりした気持ちで「歌のおにいさん」の日を迎えたいと思ってはいますが、はてさて。今日もこれから飲み会です。ははは・・・

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到着

朝からどんよりとした色の空。ちらちらと降ってきたこの冬初めての雪は、すぐに雨へと姿を変え、この日の東京は雨。「魔王」到着の日に、あまりも似合いすぎてるような。
仕事を終えると、まっすぐに家に帰り玄関のドアチャイムが鳴るのを待ちます。
18:50「彼」の到着を知らせる福音が、部屋中に響き渡ります。
飛んで行って、受け取りにサインをし、小箱を受け取ります。はやる気持ちでテープを剥がすと、目に飛び込んできたのは・・・蟹?「旬彩特選市」と書かれた通販のチラシが入っていました。(笑)
もどかしい気持ちでチラシを取り出すと、姿を現した「魔王」DVD−BOXを恭しく取り出します。

「ああ・・・きれい」
待ち焦がれた「成瀬領」が、今、私の手の中にいます。
「魔王」最終回の後、何回かリピートはしたものの、その後はこの日のために「魔王は」封印していた私。最高の飢餓状態で迎えてやる!と思っていたのが突然の「おにいさん」のニュースで、ちょっと「魔王」に対するモチベーションが下がったりもしましたが、こうやって、「魔王」を手に取るとそれだけで、中身を観ずとも、あの狂おしい3ヶ月が脳裏に甦ります。

だがしかし。
私はこれから義理のある新年会に出かけねばなりません。
ほんとは職場から直行するはずでしたが、どうしても今日中に受け取りたくて、一旦家に帰らせてもらったんでした。
後ろ髪を、がっつり鷲づかみで引っ張られながらも、すでに始まって1時間が過ぎている新年会の会場に、私は向かわねばなりません。ゴメン、成瀬。

明日からおあつらえむきの3連休。
ゆっくり成瀬との再会を楽しみたいと思います。(でも、明日の夜も飲み会・・・sweat02

***************

出かける前にupしたと思ってたら出来てなかった。
どんだけ慌ててたんだ、私(;´д`)

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まるで遊び疲れた子供みたいな

哀しかった。

ただ、哀しかった。

絶望と、虚無の中で。

生きる意味を見出せず。

最愛の弟や母の待つところに、自分も行きたかった。

復讐のシナリオのラストシーンは自らの死を以って。

得体の知れぬ巨大な怪物だと思っていた「魔王」は、

置き去りにされて、心を失くした、ただの哀しい子供だった。

なかなか下がらなかった智恵熱で、みなさまにはご心配をお掛けしました。もともとが頑丈に出来ているので、たまの微熱で大騒ぎです。お恥ずかしい。お陰様で、もうすっかり回復しましたので、どうかご心配なく。

ゆうべは「魔王」最終話を観終わっても何故かリピートする気にはまったくなれず、頭の中でラスト17分をひたすら反芻していました。
廃材置き場で、2人並んで寄りかかり、静かに眠るような顔は、先刻までの悲痛な叫びや慟哭が嘘のように穏やかで、まるで遊び疲れて眠る仲の良い兄弟のよう。直人の手には英雄のハーモニカ。
最期の最期に理解りあい、お互いを、そして自分を赦し、2人は大天使ルシファーに導かれ天上に召される。
「ルシファー」とは、ラテン語で「光をもたらす者」の意味。暗く深い、闇の中からぬけ出せずにいた2人の頭上に、やっと、光が射した瞬間は、同時に全ての終焉を意味することが皮肉で、やりきれなくて。

この、救われぬものがたりのお終いを、2人は魂の救済を得て天に召されたのだからよかったと、自分の心に折り合いをつけるにはあまりにもやるせなく、悲しすぎて。
愚かな父親と、まだなんの力も持たぬ子供が、ただひとつの真実を捻じ曲げた事が発端となり、そして登場人物のひとりひとりが、自分の人生と、あるいは目の前の人と、真摯な気持で対峙してこなかったことが大きなうねりを生み、憎悪が憎悪を呼び、それはやがて目に見えぬ巨大な化け物となり、全ての人に災いをもたらした。

この最終話の感想をupしようと、1度はPCに向いながらも筆が進まず、気分転換に飲みに出た(またかよ!)近所の馴染みの店で、この年初入荷だという天然舞茸の天ぷらを、ビールで飲りながら無性に泣けてきたのは、ああ、死んでしまったら、こんなに美味しいもの食べられない、という思い。
いや、笑わないで下さい。
たぶん彼は、季節ごとの美味しいものを食べて、その天の恵みに感謝したり、評判の映画を観て友とその感想を語り合ったり、初夏に薄着になった女性をまぶしく感じたり、酒を飲んでバカ騒ぎをしたり、時には人の悪口を言って憂さを晴らしたり、TVのバラエティー番組に腹を抱えて笑ったり、そんな、他愛もない日々の歓びも知らず、むしろそれらを拒否して生きてきて。
おそらくは、15で命を落とした英雄の無念を思うと、自分ばかりがそれらを享受することなど許せなかったはず。
飲み屋のカウンターの隅っこ、いつもの指定席で、舞茸の天ぷらをつまみながら泣いてる私を見て、お店のご主人は声を掛けあぐねているようだったけど、
「大野君のドラマが昨日で最終回で、その結末があまりにも哀しかったから、思い出してしんみりしちゃった」
と笑って言う私に、
「なんかお通夜帰りみたいな顔してるから、どうしたかと思ったよ」
と、少しほっとした様子だったけど、でもそうだ。たしかにお通夜帰りみたいなものなのかも。成瀬領は、もうこの世に存在しないのだもの。

あのラストの17分を、大野智の、迫真の演技だなんて思わない。
あの全てが始まった廃材置き場で、全てを終わりにすべく、「さぁ、僕を殺せ」と、今まさに消えかかっている命のともしびを振り絞って、断末魔の叫びを上げていたのは、成瀬領に他ならない。成瀬領以外の何者でもなかった。

大野君の演技について語るとき、私は今までに何度か「説得力」という言葉を用いてきたけれど、それはどういうことなのか、と言えば、つまりはバックボーンを感じさせる芝居だということなのだ、たぶん。それは観る側が、そこに「ない」もののことにまで、思いを馳せられる、ということ。
たとえば、すぐれた小説なら文字数以上の行間があるように、芝居に限らず、すぐれた表現にはすべからく、それがあるべきだと私は思っている。

と、ここまでが長すぎる前置き。

最終話。

「これもあなたの狙いなんですか」

被疑者の所持品もチェックせず、挙句、取調室にひとり残した警察の落ち度を棚に上げてそれはないんじゃないのか。
本来ならば典良は死ななくともよかったはず。父親の愛情と信頼を得られず(と信じ込み)信頼していた秘書には愛する妻を寝取られ、自らは罪を犯し、可愛がってきた弟の手で逮捕される。(ふつうは容疑の段階で身内は捜査から外されるもんじゃ・・・)どうも、この兄には同情をせざるをえない。
青酸カリによる死の苦しみがどれほどのものか分からないけれど、喉を掻きむしった爪跡が生々しい。

転びそうな勢いで安置所に駆け込んでくる栄作。この人のこんなに慌てふためく姿を初めて見た。
目の前の信じがたい現実に言葉が見つからず、そして、破いた手帳の切れ端に書かれた、拙い遺書に崩れ落ち、激しく慟哭する。

「直人、私を許してくれ。この世の全ての人を幸せにするなど、偽善者の思い上がりだと思っていた。誰かの幸せの陰には、必ず誰かの不幸がある、それがこの世の道理だと、息子達の幸せを守る道だと信じていた。・・・この年になって、情けない。私の間違いが、典良を死に追いやってしまった」

途切れ途切れに、嗚咽を堪えながら、2人の息子の前で自分の過ちを詫び、許しを請う栄作。そこに、いつもの傲慢な権力者の姿はなく、半身をもがれた弱々しいひとりの父親の姿があるだけ。

「どんな、事があっても、おまえ達2人は・・・私の息子だからな」

初めて見る父親の小さな背中を正視できず、部屋を出ようとする直人に、そう声を掛ける栄作。長い間の、父子の冷たい壁が氷解した瞬間。
けれど、この父子が分かり合うために払った犠牲はあまりにも大きすぎた。人は、なにか犠牲を払わないと、深く傷付かないと、真理にたどり着くことができないんだろうか。
そして、栄作もまた、持病の心臓発作から絶命してしまう。

領の範疇を超えて回り始めた事態、けれどもう、領自身にも、止める事や引き返すことは出来ない。
領の背中にしがみつき、暗いトンネルの中から出てきてくださいと、少しでいい、顔を上げてくださいと、訴えるしおりの声も、もう、領の心には響かない。領はただ、諦観の表情で。
そして、葛西を保釈した領に激怒した山野のナイフを取り上げようとした拍子に、腹部を刺されてしまう領。けれど、山野の暴走は止まらず、葛西を探し出し背後から刺し殺してしまい、その山野もまた警官に射殺される。哀しすぎる死の連鎖。

拳銃を無断で持ち出した直人に呼び出され、傷を負った身体で、都会の無関心の中を、重い足を引きずりながら廃材置き場に向う領。徐々に目つきが「魔王」にシフトし、足取りが、確かになっていく。

「今、死ぬわけには行かないんだ」

自分を殺すのは、直人でなくてはならない、その一念で直人のもとへ。そして、2人の対峙の時。

「あんたの目的はこれだったのか・・・俺に自分を殺させる事だったのか・・・罪を逃れた俺に、今度こそ人を殺した裁きをを受けさせるために・・・自分の命を犠牲にしてまで」

拳銃を突きつけられても、怯えを見せず、静かに微笑みすら浮かべる領。それはある種恍惚の表情にも見え。しかし躊躇を見せる直人に徐々に苛立ち、自分のことが憎くて仕方ないはずだ、復讐のチャンスはは今しかないのだと必死にけしかける領を見て、直人が気がついた領の、真の目的、しかし。

「あなたはまだ分からないんですか」

「僕の人生に失うものなんてとうになかったんだ。英雄と、母が死んでから。これで全部終る。ようやく、僕が僕に還る時がくるんだ」

自分は11年前のあの日から、すでに、何かと等価交換できるほどの命も人生も、失くしてしまっているのだ、成瀬領としての命など、自分にとっては惜しいものではないのだと。
「ようやく、僕が僕に還る時がくるんだ」この言葉を聞いて、なんかもう、早く彼を友雄に還してあげたい、英雄と、母のもとに行かせてやりたいと思ってしまった私は人として間違ってますか。

領が抱えてきたあまりにも大きい絶望を目の当たりにし、改めて自分の罪深さを知り、自分には出来ないと、ただ子供のように泣きじゃくる直人に業を煮やし、「このまま生きていたら僕は・・・自分を許せない」落とした拳銃を拾い自分のこめかみに当て引き金を引く領、飛びついて止める直人。天井に向って鳴り響く銃声。

「終らせるんだ!終らせるんだ!僕を殺してくれぇっ!!」

錯乱状態の領、それを止めようとする直人、もみ合う2人の身体の間で鋭い銃声が響き、そして・・・倒れたのは直人だった。
奇しくも、11年前と同じように、今度は立場を変えて起こってしまった事故。領もまた、このとき真の意味で直人の11年間の苦悩を知ったはず。
あわててハンカチで傷口を押さえ、救急車を呼ぼうとするも、手が震えてダイヤルできない領を制し、これでよかったのだ、と言う直人。そして、領には生きてください、と。

もう嫌だ。
もう嫌だ。
胸が苦しくて、やりきれない。
自分の命を絶つことでしか解放されないなんて、こんな哀しくて理不尽な事があるだろうか。
分かり合えた時が永遠の別れだなんて、そんな切なさがあるだろうか。
これだけ沢山の人が命を落とさなければ、2人の魂は寄り添えなかったんだろうか。
このものがたりを、美しいと思ってはいけない。

。。。

腑に落ちないことも少々。
ラストシーン、長いトンネルを抜け、光さす明るい場所へ向う列車。
浜辺を歩く中西としおり。波光きらめく果てに、仲良く飛んでいく2匹の蝶。
領と直人のことが完全に過去の事として語られていますが、時間の経過が分かりません。私が見落としてるだけでしょうか。
おそらく、身寄りのなくなった直人と領の位牌を、中西が預かり供養していて、しおりはお盆か、命日に、今は田舎暮らしをしている中西を訊ねたというところでしょうが。
そして、ハーモニカを手にしたしおりが観た残像がとは一体?

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悪いのは誰

いまだ下がらぬ智恵熱に、「魔王」10話のリピートもままならぬまま、今夜はいよいよ最終回。
金曜の夜の、苦しくも切ない拘束から解放される瞬間が、刻一刻と迫ってきています。ああ、誰か時間を止めて。そのときを迎える心の準備が、私にはまだ出来ていません。

しかし。
惜しい、どうしても惜しい。最終回が近づくにつれ、詰め込み感が否めません。そこに至るまでの過程を、きちんと画で見せず、台詞で説明させてしまっているのがどうにもこうにも。
台詞で「実はこうだった」と説明するだけでは説得力が足りなくて、結局は観る側の好意や想像力にゆだねられているよなぁ、というのが正直な感想。なにしろ時間が足りません。2クールくらいかけてやる内容でしょう?これ。

「これで満足ですか」

警察署の階段で、すれ違いざまに投げかけられた直人からの射るような言葉。
自分の過去の過ちが原因とは言え、周りの人間までをも巻き添えにする領に対して激しい怒りをぶつけるかと思いきや。

「あなたは、俺と同じ顔をしている」

深い悲しみを背負った瞳で、領にそう話しかけ。
そして、領の本当の名を呼び、深々と頭を下げる直人。自分に出来る事なら何でもすると、ここで死ねと言うのなら死ぬ事も厭わないと、涙で訴えかける顔は、まるで子供のように無防備な泣き顔で。
固執することはそこに思いを留めてしまう事。英雄の死に囚われている領も、11年前の事件、ひいては父親の信頼を得られていないことに囚われている直人も、11年前に心を置き忘れたまま、大人になれずにいる。そこから気持を放たぬ限り、魂の救済はないというのに。

遺言状の作成のために、栄作に呼び出された領。
息子達は分かっていない、まっとうなやり方では真の財産など築く事はできない、という栄作の傲慢な言葉を聞いて、なにかを決意したかのような面持ちで口を開く領。

「この11年、芹沢家の事だけを考えて生きてきました」

怪訝な顔で領を見る栄作。

「ありがとうございました。変らず元気でいてくださって。落ちぶれる事もなく、他人を犠牲にして」

栄作の脳裏に甦る、11年前の、闇のような目をしたあの青年。そして一言一句たがわぬその台詞。
一瞬の驚愕。恐怖に慄き、うろたえ、許しを請うかと思いきや。

「見事だ」

11年前の言葉通り、栄作の前に現れた領を称え、ねぎらい、同情するような言葉をかける栄作。栄作には、あのときの暗い目をした青年が、どれだけの苦汁を舐めながらここまでのし上がってきたのかを一瞬で理解したのでしょう。親を失い、学歴も、経済的な後ろ盾もない人間が弁護士になるというのは想像を絶する努力が必要なはず。それこそ全ての享楽を捨て、自分を殺して生きてきた領を、このときの栄作は心から賞賛し、エネルギーのベクトルはどうあれ、なんとしても目的を達成する強い意思に、さすがは自分が見込んだ男、との思いを強くしたに違いありません。

そして、懇々と、諭すように、11年前の真実を、領に打ち明ける栄作。あれは事故だったのだと。直人は刺したりはしていないのだと。ただ、その状況はあまりにも不自然で、親として息子を守るには正当防衛に仕立てるのが最善の選択であったと。
このときの栄作は自分の保身ではなく、領の魔手から直人を守ろうとする父親の顔をしています。

「そんな事は問題じゃない、現に英雄は死んだんです!」


立ち上がり、唇をわなわなと震わせて、栄作に食ってかかる領。しかしその語調はいつもの冷静沈着な彼ではなくどこか子供じみていて、時が11年前に遡ったように。
しかし、そんな領に、深々と頭を下げる栄作。予期しなかった展開に、心の持って行き場を失う領。


復讐の目的は、領が生きる上での心の糧。
目的を失いかけ、ふらふらとおぼつかぬ足取りで、なにかに吸い寄せられるように、導かれるように入った教会には、マリアさまに祈りを捧げるしおりの姿が。
どんなに苦しくても、やりきれなくても、暗いトンネルから出てきてと、あなたを思うと胸が苦しいと、涙ながらに訴えるしおりに、いや、自分に、言い聞かせるようにこう言います。

「これが僕の、ほんとうの姿です」

「僕は真中友雄ではありませんよ。名前も過去も全て捨てたんです。英雄が死んだときから」

「僕には・・・愛なんて必要ない・・・!」

なんて美しい涙を流すんだろう。
こんな涙を流す人が間違っているはずはないのに、でも、間違っている。

まるでメビウスの輪を辿るように、自分が表だと思ってきた道はは、気がつくと裏だった。
自分がどちらを歩いているのか分からず、また、どこで歩みを止めてよいのかも分からない。
どこで道が裏返ったのかも分からずに、命が尽きるそのときまで歩き続けねばならない。
いや、おそらくは、もとより生きる事に執着などない。最愛の弟と母親を失ったときに、自分の魂も失くしてしまったのだ、この人は。

自分の半身ともいえる人間を失ったとき、ひとは自分が生きる意味をも失うんじゃないのか。
悲しみの終焉しか許されないのならせめて、どうか神様、この片翼の天使にに魂の救済を。

「魔王」11話、最終回まであと3分です。

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その妄執の果てにあるもの

立て続けの飲み会と、HDD編集for24時間テレビに時間を取られ、「魔王第9話」をリピする時間がまったくとれず。気がつけば明日に迫り来る第10話。いかん、いかん。頑張れ、私。

しかし、電話くらい、立ち止ってすればいいのに。誰のこととは言わないけど。

何者かによって拉致された宗田。
廃屋のようなところへその身体を投げ出されると、そこに立っていたのは、見知らぬ、しかし、一目で堅気の人間ではないと分かる男2人・・・と思いきや。
男2人の陰から現れたのは、少年の頃からの「親友」であるはずの男。
瞬時に全てを悟り、顔色を変える宗田に、容赦なく打ち込まれる無数の拳。殴打。撃蹴。
鉄パイプが振りかざされたその刹那、渾身の良心を振り絞り、それを制する葛西。

葛西に引導を渡され、ぶざまに、身を縮めて横たわる宗田の耳に、不気味に響く乾いた靴音。現れたのは典良。(あれ?あなた九州に出張中じゃ・・・)

怯えた目の色が、瞬時にずる賢く光り、典良に取り入ろうとするも、典良は周到なアリバイ工作のもと計画された目的を、静かに遂行する。そこに、1本の万年筆を残して。

こうして、ハイエナのような宗田を始末し、葛西に罪をなすりつけるという一挙両得な犯罪をもくろむ典良。
人柄の良さだけが取り得のようなこの芹沢家の長男の、一体どこにこんな冷酷さが潜んでいたのか。

宗田の携帯から直人への発信。革手袋をした手がすでに息絶え横たわる宗田のそばに静かに携帯を置き。
必死に呼びかける直人の耳に宗田からの応答はなく、遠ざかっていく靴音が不気味に響くだけ。

「あなたの・・・本当の姿が分かりました」

トンネルの中で、対峙する領と直人。
感情の昂ぶりから、怒りにまかせ問答無用で領を殴り飛ばす直人。身体のバランスを崩しながらもその場に踏みとどまり(プラズマ体型でありながら、案外足腰の強い成瀬弁護士です)ゆっくりと顔を戻し、直人を見据える目に光りはなく、魂も感情も宿らない、闇のような瞳。

「私は、真中友雄で、真犯人、雨野真実です」

唇の端に滲む血を拭いもせず、静かな声で、しかしはっきりと、直人にそう宣言し、不敵な微笑を浮かべる領。

「そう言えば満足ですか」

狂っている。
ああ、この人の心はもう、狂気に支配されてしまった。

自分の周りの何人もの人間を巻き込んで殺した領にに対して激しい怒りをぶつけ、胸ぐらを掴み、「みんなアンタが殺したんだ!」叫びながら突き飛ばす直人。

「人殺しは、私ではなく、あなたです」

乱れたスーツの胸元を正し、静かに振り返り、まっすぐに直人の目を見据え、淡々と、そう直人に告げる領。その目に、怒りが放つエネルギーは感じられず、怒りや、憎しみを超えたところに、感情を置き忘れてきたかのよう。
目の前に犯人がいるというのに、なんの物証も見つけられず、捕まえられない、悔しさや、もどかしさに、心が張り裂けんばかりにもがき苦しむ直人を見て、

「早く私をつかまえてください」


そう言う領はなぜそんなにも哀しげな目をするのか。
長い歳月をかけて幾重にも張り巡らせた糸をたぐり、やっと今、直人が目の前に現れた。
まもなく目的は到達の域を迎えようとしており、しかしそれは同時に全ての終焉を意味する。

この回になって、なんとなく、うすぼんやりと、私の中で形になりつつある思いがあります。「魔王」関連のいろんな雑誌の中で、領と直人、2人は似ている、という記述を度々見ました。
当初それが理解できなくて、いや、今でも自分のなかで明確に言語化することは骨が折れる作業なのだけれど。
どういうことかというと、今回、直人と領、2人を見ていて、ああ、この2人はエロス(生の本能)とタナトス(死の本能)じゃないか、と。この一見矛盾する2つの欲動は、ふたつでひとつ、みたいな。表裏一体、みたいな。
善と悪、幸と不幸、明と暗、陰と陽、生と死、静と動、これらのような二元対立、といってもいいかもしれないけれど、闇があるから光が認識できるように。あるいは光りがあるから闇が認識できるように。
相容れぬ2つの事柄は合わせ鏡のようなもの。
ちょっとまだ、言葉が足りないような気がするけど・・・ニュアンスをお汲み取り下さい(困

もう二度と、会うことはない、と心に決めていたしおりとの思いがけぬ再会に、一瞬、時が止まり。


「気がつきませんでした。私に傘を貸してくれた男の子の後ろ姿が成瀬さんに似ていることに」

あの、雨の日の出来事を、しおりも覚えていてくれた。そして思い出してくれた。それは領の胸に広がる切ない幸福感。あの日2人が共有した、傘の中のささやかな優しい時間は、同時に今、彼の正体を明らかにすることでもあり。

「もうやめてください! 友雄さん・・・」

しおりの口から、思わず発せられた、自分の、本当の名前。
10年間、誰からも呼ばれることのなかった、懐かしいその響き。

けれど。

愛しい女性がはじめて自分の名前を呼ぶその声は、甘く、優しい響きではなく、悲しみと、嘆きに満ちていて。

宗田殺害の現場には、彼を生かして逃したはずの葛西の万年筆。窮地に立たされる葛西。
この事件のせいで尚更険悪になる直人と栄作。邪魔者を抹消したつもりが、父親の保身のために無理難題を言いつけられる典良。不倫相手の人妻を守る為罪をかぶる覚悟の葛西。義理姉と親友の密通に気がついてしまった直人。九州にいたはずの典良が宗田殺害の現場にいた写真を持つ山野。
事態はますます深刻なことに!

もう少し見どころはあったんですが、明日のコンサートを楽しむために今日はこれでおしまいにします。
ああ~、やった。第10話前にupできた!(笑)

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誰の胸にも棲むもの

冒頭の、堕天使ルシファーの顔と領の顔が重なる映像に、毎回恐怖を感じながらも、なにか、ほんのわずかな違和感を感じていたのも事実で、それが前々回(魔王第6話の感想)のエントリを書いて、自分の中で腑に落ちたことがあります。

領が魔王にシフトしたときの半眼が仏像のようでもあって、ぞっとするほど美しいという事を書いてるわけですが、私の中ではあの姿が奈良興福寺の阿修羅像、なんですね。
阿修羅と言えば、帝釈天に歯向かい戦いを挑んだ、悪鬼神、憤怒の神というのが一般的なイメージですけど、もとはといえば、その戦いは帝釈天が阿修羅の美しい娘を力ずくで奪い陵辱したことが事の発端。
しかし阿修羅は帝釈天に勝つことができずに天界を追われるわけです。
もともと、阿修羅は正義を司る神、帝釈天は力を司る神といわれていて、阿修羅は確かに正義ではありますが、奪われた娘が帝釈天の正式な夫人となってからも、戦いを挑むことをやめず、赦す心を失ってしまっていた。つまり、たとえ正義であっても、それに固執し続けると善心を見失い妄執の悪となる、ということです。
奈良興福寺の阿修羅像、憤怒の表情を浮かべながら、その瞳は何故か憂いを帯び、悲しみを湛えた少年のようで、私の中ではそのまま、成瀬領に重なるのです。

と、すっきりしたところで第8話。いや~濃かった。情報量の多い回でした。

しおりの献身に触れ、思わずその細い肩にすがって涙を見せてしまった領。(ryouとキーボードを叩くと、両と変換されて、こち亀の両さんが浮かんでしまい困ります。どうにかしてください)

雨の回想シーン。

「僕の方こそありがとう。弟のために証言してくれて」

第1話、図書館のシーンで、しおりが領に向かって言う「どこかであったこと、ありませんか」という台詞は、当然何かの伏線であろうとは思っていましたが、やっとここにきて繋がりました。
11年前の事件において、誰もが真実を捻じ曲げる嘘の証言をし、英雄の人格を踏みにじった中で、唯一しおりだけが真実を伝えてくれた存在で、ただひとりの「味方」だったんですね。
11年の時を経て、再びしおりに接触したのは、しおりの能力を利用させてもらうつもりではあったでしょうが、もしも、あの図書館の出会いのときに、しおりが領の事を「あの11年前の雨の日の少年」だと思い出すことが出来ていたら、歯車は違う方向に進んでいたんでしょうか。
あの時「僕が、ですか?」訊ねながら、しおりの答を待つ領の顔がほのかな希望を孕んでいたようにも思い出され。
それは「恋」と呼ぶにはあまりにも淡い感情でしょうが、領にとってあの雨の日の出来事は忘れがたい思い出として、この11年、領の胸に留まっていたはず。

そして、奇しくも時を同じくして、しおりもその日のことを思い出しますが、それが事件の真犯人への手がかりになるのが皮肉で。

しおりが領を見送って店の中に入ると、すぐに店のカウベルが鳴って、その音に領が戻ってきてくれた、と思って嬉しそうな顔で振り向くしおりがもう、恋する乙女で。(実際やってきたのは直人。相変わらず空気の読めない野暮天です。ちっ!)
領は、不意に耳にこだまするしおりの声に動揺し、激しい葛藤を見せ。握りつぶし、指の隙間から覗く赤い封筒が、まるで血のように見えます。自分で、自分を傷付け流す赤い血に。それがなんだか痛々しくて。復讐なんて、自傷行為と同じ。人を呪わば・・・という言葉のとおり。

腑に落ちないのが警察の動き。
タロットカードが誘う、これだけ怪しい連続殺人を、警察の上層部が早々に打ち切ろうとするのがやけに不自然です。
超能力みたいな訳の分からんものに事件解決の糸口をつけられたとなれば警察の沽券に関わる、というのもあるでしょうが、11年前の事件の際、警察も芹沢家から金を握らされ、事実を捏造しているので、今更それを掘り返されるのは都合が悪いのでは?という疑念が湧いてしまいます。

しおりの勤める図書館の前で足を止める領、その重い足取り、苦渋の表情。このとき、領の心はすでに決まっていたんでしょう。顔を見れば決心が揺らぐ、と踵を返した途端、そこにはしおりの姿が。ああ、神様はなんて粋な悪戯をなさるのか!
差しさわりのない挨拶で去ろうとする領(去っていく後姿、スーツ越しにも肩甲骨のシルエットが・・・。細い。細すぎる(悲))に差し出された花火大会のチラシ。ひゃぁー、あまずっぱい!あまずっぱいよ!
そしてまた、そこに現れる空気を読めない野暮天・直人。もしやあなた、わざとやってないですか(笑)?



一度は故意に約束を反古にしようとしながらも、おそらくは仕事を終えるとやはり矢も盾もたまらず、駆けつけると花火大会はもう終ってしまっていて。遅れてきた領を一言も責めることなく、ただ会えた事を喜んでくれるしおりに、また揺らぐ領の決心。
花火セットを買って、川縁の遊歩道、ふたりでする花火。それまで見せたことのないような穏やかで、優しい笑顔の領。
どうして、心の中にあるものを隠してそんな表情が出来るんだろう。それとも、全てを運命として受け入れ、諦観した者の表情がこれなのか。

「あーあ、これが最後かぁ・・・」

何気ないしおりの言葉に、自分の心の中にあった同じ言葉を見透かされたようで、虚を突かれたように顔を上げる領。

「きれーい」

火花を上げる噴出花火を見て、無邪気にはしゃぐしおり。だけど、このとき領は花火なんか見てなくて、この刹那、しおりの無垢な姿をその目に、その心に、焼き付けようとしていたに違いない。花火なんかよりもっときらきらと美しいしおりの姿を。
この 領の表情がなんか、もう、もう・・・。 ああーっ、切ねぇー!!(号泣)      

「僕もです。こんなに楽しかったのは・・・」

言いかけて、言い淀み。こんなに楽しかったのは母と弟が生きていたとき以来、なのか、それとももう、思い出せないほど遠い昔のことなのか。

「最後に、いい想い出ができました」

ついさっき穏やかな笑顔を見せてくれた領からの唐突な言葉に、去っていく後ろ姿を追うことも出来ず、呆然と立ちすくむしおり。近づいたかと思えば拒絶され、また近づいたかと思えば離れていく領の心に、たどりつけない悲しみ、もどかしさ。
最後に、領が傘を置いていったのは、自分が11年前のあの事件で殺された少年の兄であるということをしおりに伝えるためでしょう。言葉にしては伝えられないけれど、本当はあの雨の日からずっと、あなたを見ていたのだと。

今回はダークホース登場でしたね、典良兄ちゃんです。
初めて見せる悪党顔、不覚にも「か、かっこいい」と思ってしまったのは誰にも内緒です。
それでも葛西に、宗田から脅されている訳を訊ねた時までは、多少の慈悲はあったのでしょうか。妻との不倫を白状すると共に清算し、妻が自分の元に帰ってさえくれば、事を荒だてる気はなかったんじゃないのか。葛西が嘘をついた時、典良の目の色が変わり、切り捨てるような冷酷な表情に。
典良、葛西、宗田、の3人をがんじがらめにする、偽り、欺瞞、憎悪の連鎖。これらの感情が「魔王」であり、誰の胸にも「魔王」は棲むのだと、背筋の凍る瞬間です。

山野もやはり「魔王」に魅入られたひとり。領と目的を同じくしながら、領の復讐が哀しみの上に構築されているのに対し、山野は英雄を大義名分にしながら、根底にあるのは享楽。「仇討ち」という名のゲームを楽しんでいるだけです。そのステージをクリアすることが喜びで、そこに人間としての感情や、覚悟は、ない。

しかし、今回はこの直人サイドの描き方がぞくぞくしました。宗田が抱えていた心の闇やコンプレックスが、多少、説明調になってしまったのは残念ですが、いかんせん時間が少なすぎる!葛西がだんだん追いつめられ、憔悴し、そして理性を失っていくさま。典良が善人の仮面を脱ぎ捨てた瞬間。

そしていよいよ、すべての迷いを断ち切り、成瀬領に「魔王」降臨、再び!ですよ!ああーっ!表情がパワーアップしてる!怖いーっ、怖いよーっ!おとーさんっ、魔王がくるよーーーーーっ!

そして最後の告知で脱力、超。
なんなんだよー。さっきまでの涙と緊張を返せーーーっ!(爆)

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なにを想って私は泣くのか。

きのうから夏休みです。
前日の深酒のせいで朝はちょっと寝坊をして。「はなまるカフェ」が始まる時間でした。大野君の話題が出るかも、なんて淡い期待で一応チェック。(ちょっと出ましたね)
今年の夏は、とりあえずHDDの整理(for24時間TV)と山積みの雑誌の整理を終らす「誓い」です。
しかし。
雑誌の整理が終らない・・・。まぁ、「魔王」ファンミーティング観たり、雑誌に見入ったり、ごはん食べたり、洗濯機まわしたり、飽きてごろごろしたり、漫画読んだり、家族の誕生日で夜は焼肉食べに行ったり、「Mステ」「魔王」リピートしながらなので終るわけがありません。
職場の先輩の娘さんがKAT-TUNの赤西君のファンだというので、嵐・大野君と平行してファイリングしてあげているのですが。まぁ、単純に考えて、倍の時間がかかる訳で。
あー、もう今度から溜め込まないで買ってきたらすぐやります。ほんとすんません。(誰に謝っているのだ?)

てなわけで、「魔王」7話。

池畑の死に疑惑を持ち、真っ先に栄作のところへ駆け込んでくる直人。

「これが父さんの望んだ結果ですか!」

「私を逮捕する気かね!」

どこまで行っても平行線なこの親子。分かり合える日は来るのか。

そして、タロットカードが招く死の連鎖。この、なんとも怪しい事態を「証拠がないから立証できない」として事故死で片付けようとする警察。いいのか、それで?面倒くせぇだけじゃないのか!?いい加減にもほどがあるぜ。
それに納得がいかない直人(そりゃそうだ)再び栄作の元へ。

「彼はうちの顧問弁護士だ。部外者ではない。部外者はお前の方だ!」

あー、これ、キッツイな(泣)
部外者はお前の方だ、って。家族なのに。完全なる拒絶。なんたる疎外感。
栄作は自分の言葉がどれだけの殺傷能力を持っているかの自覚をもってない。

「分かりました。もう、父でも子でもありません」

あー、言っちゃったよ(泣)11年前、真実を捻じ曲げたことが、今この事態を招いているのだという直人の説得にも耳を貸さぬ栄作。
そこに、栄作の身を案じる直人の気持は届かず、ただ自分が否定されたという憤りだけが残る。そしてそれは11年前の直人にも同じことが言えて。栄作と直人は信じないから信じてもらえない、信じてもらえないから信じられない、哀しい合わせ鏡。

真紀子の病室。
池畑から送られてきたはずのCD-Rの存在を確かめに訪ねてきた直人。「どうして、あなたがここに!?」って、いつもの直人の台詞を領が(笑)
プレーヤーから音が流れるのを待つ間の、領の審判を待つような表情で、領が、本当は領ではないという真実が明らかにされるのを怖れているのは直人にではなく、真紀子にだと言う事が分かります。

直人が立ち去った後の病室で、真紀子の真意を推し測るように、声を掛けあぐねる領。蜩の鳴く夏の終わりの静かな夕暮れ。そして真紀子の独白。
やはり真紀子は知っていた。

「私のことならもう大丈夫、ひとりでも生きていける」

真紀子からの、温かく優しい拒絶。
気づかなければ、気づかないふりをしていれば、永遠に続くこの優しい時間を、真紀子は自分から手放した。
池畑から送られてきた本当のCD-Rの存在を、領にも黙っている、と言う選択は出来たはずなのに。
全てを打ち明ける事で、真紀子は領を「姉思いの弟」の役目から解放してあげることを選び、そうして、領は最後の家族すら失ってしまった。
それまでのように抗えぬ理不尽によって奪われるのではなく、自らが選んだ生き方によって。

「きっと、あなたの目にはきれいな夕日が映っているんでしょうね」

真紀子のこの言葉は、「信じている」と千回繰り返すよりも重い言葉のように思います。
あなたの瞳に映っている世界は美しいのだと。本当のあなたは美しいものを映す瞳をもっているのだと。
目が見えぬ分、真紀子の心の目には人の本当の姿が見えるのかもしれません。

「領、お誕生日、おめでとう」

「ありがとう、ねえさん」

ふらつく足取りで部屋を出て行こうとする領と真紀子の間で、嗚咽をこらえ、最後に交される滑稽芝居が哀しい。
そんな領の真情など知るよしもなく、領を待ち構えている直人。

「姉が嘘をついているというんですか!」

「姉は僕に嘘などつきません」

「二度と姉に近づかないで下さい!!」

今まで聞いたこともないような、吐き捨てるような強い領の語調。初めて見る、感情を剥き出しにする領に気圧される直人。
やはり、領にとって、真紀子はかけがえのないサンクチュアリ、誰も侵す事の許されぬ聖域。

今回は2つの「別れ」が描かれているのが印象的で。栄作と直人、そして、真紀子と領。
同じ別れの道を選びながら、片や実の親子でありながら心の通わない哀しい決別、片や偽りの姉弟でありながら、お互いを想う、温かい慈愛に満ちた別離。どちらも深い悲しみを伴う別れでありながら、全く質が違う。分かりあえぬ悲しみと、お互いを想いあうが故の別れ。

やりきれぬ喪失感で事務所に帰ってきた領を待ち構えていたのは事務所のスタッフと、しおりによるサプライズのバースディーパーティー。
いつも化粧ッけのないしおりが淡く化粧をして、髪を巻いて。精一杯のオシャレをしてるようすがけなげで。
かつて自分が復讐の駒として利用した空までもが、何も知らず、無垢な気持で自分の誕生日を祝う手紙をくれている。画用紙を持つ爪の先が白くなるほどに力が入り、言葉を失う領、その胸に去来するものは。

早くに父親を亡くし、貧しいながらも仲良く育った弟は理不尽に殺され、犯人は卑怯な方法で無罪となり、母親はその心労や無念の中で病に倒れ命を落とし、頼りに出来る親族はなく、学校は辞めざるを得ず、住む所さえ失い、おそらくは友達もひとり、ふたりと離れていき、ホームレスのような生活の中で、やっと見つけた分かり合える友達。そう、それでもこのときまでは笑う力が残っていたのだ。それなのに、運命はそれすらも乱暴な手段で奪い取った。
この世に神など存在しない。
この世に神など存在しないのだ。
なにもかも奪われて絶望の淵に立ち、悪魔との契約を交したときから、本当の名前を捨て、人との関わりも捨て、全ての享楽を捨て、たった1人で、暗闇の中で心を閉ざして、生きながらにして心は死んでいて、幸せなど望まず、おそらくは全ての計画が終ればもう、生きていく事にすら執着もなかったはず。

なのに。

気がつけば。

唐突ですが、領としおりの関係を見るとき、宇多田ヒカルの「光」のワンフレーズを思い出すんですよ。

「どんな時だって たった一人で
運命忘れて 生きてきたのに

突然の光の中、目が覚める
真夜中に」

暗闇の中、心を閉ざして生きてきた領にとって、しおりは、重い扉のわずかな隙間から、思いがけず差し込んできた一条の光。
戸惑い、まぶしくて正視できず、それでも恐る恐る近づいて、その扉のわずかな隙間から覗き見れば、外の世界は光で満ち溢れていて。
けれど、いまさらその明るい光の中に身を置く事はもう赦されない。
今、こうしてみんなが祝ってくれているのは本当の自分ではなくて「成瀬領」の誕生日で、本当の自分の誕生日はもう、誰にも祝ってもらう事は、ない。
復讐など考えず「真中友雄」として生きていれば、こんな小さな幸せが待っていたのに。

魂が救いを求めても、心が幸せになることにブレーキをかける領。
改めて「Over The Rainbow」の歌詞を思い出すと、すんげぇ切なくて。

Somewhere over the rainbow
Way up high

There's a land that I heard of
Once in a lullaby

Somewhere over the rainbow
Skies are blue

And the dreams that you dare to dream
Really do come true

Some day I'll wish upon a star
And wake up where the clouds are far behind me

Where troubles melt like lemondrops
Away above the chimney tops

That's where you'll find me

Somewhere over the rainbow
Bluebirds fly

Birds fly over the rainbow
Why then, oh why can't I?

Some day I'll wish upon a star
And wake up where the clouds are far behind me

Where troubles melt like lemondrops
Away above the chimney tops


That's where you'll find me

Somewhere over the rainbow
Bluebirds fly

Birds fly over the rainbow
Why then, oh why can't I?

If happy little bluebirds fly
Beyond the rainbow

Why, oh why can't I?

虹の向こう側のどこか高い空の上に
いつか子守歌で聞いた国がある
虹の向こう側の空は真っ青で
そこでは、どんな夢もかなえられる

いつか私はお星様にお祈りするの
そして私が目をさますと
雲ははるかかなたに去っていて
そこでは悩みごとなんて
レモンドロップみたいに溶けてしまう
私のいるところは、つまり
煙突のてっぺんのずっとずっと上の方ってわけ

虹の向こう側のそこには青い鳥が飛んでいるの
鳥たちが虹を超えて飛んで行けるのなら
私にだって飛べるはず

幸せの小さな青い鳥たちが
虹を超えて飛んで行けるのなら
私にだってできないはずはない

ひとつ難癖をつければ、真紀子が療養所のようなところで、車椅子の生活をしているということは、真紀子の持っているハンデは目が見えない、という事だけではないのだろう、とは思っていたけれど、今回になっていきなり「どうせ助かる見込みがない」とか言うのは唐突で、まったくこれは時間が足りないが故の説明不足だと思うけれど、その辺りがちょっとご都合主義というか、お涙頂戴になってしまったのは残念。真紀子が不治の病でなくとも、充分に泣けるって。
全体的に説明不足の感が否めないのはいつものことですが。そんでそのわりに何かが過剰だったり大げさだったりするのがちょっと残念。効果音やわざとらしい台詞に頼らないで、もっと役者の力量を信用して欲しい。

先週の予告の、鼻水まみれの泣き顔を見て、泣かされるのを覚悟で見た第7話。ええ、どっかの直木賞作家の本のタイトルを借りれば「号泣する準備はできていた」ってな心構えですよ。
なのに。
泣けなかった、私。なんでだろう。
観てる間は、その泣き顔に激しく動揺して、心臓はばくばくするし、おろおろするばかりでどうしていいのか分からずに。
なのに明け方、布団に入って目を閉じてから、それまでの領の人生を考えてたら今度は涙が、嗚咽がとまらなくって。

・・・って、おいおい、ドラマだぜ?これ。どんだけ入れ込んでんだ、私。って話ですよ。(痛)

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憂いは彼の瞼に宿る。

まずはWeeklyぴあ。
役者としての大野智に集中して切り込んだ、小気味よい記事でした。
大野君自身の、質問に対する答えはいつもとさほど変らぬスタンスながら、そこから彼の真意を上手く引き出すテキストとなっていて、非常に興味深い内容。

特に強いシンパシーを感じたくだりが
「大野の演技を観ていつも感じていたのは「上手さ」よりも「嘘のなさ」だ。巧妙に役になりきるのではなく、演じ手と役がシンクロする奇跡の時間をつくれること。結果的にそれは、技術的な上手さをしのいで観る人の心を打つ」
実はこれ、私が1ヶ月くらい前のテキスト(@なんて冷たい目をするの)で書いた事と全く同じなんです。
このとき、私は大野君について、「演ずると言う技術ではなく、瞬時に感情をそこにシンクロさせることができる彼は、目でそれを表現することが出来る」という事を書いています。
正直、ちょっと驚きました。ここまで同じような言葉で彼を表現する人がいたことに。
こうやって、大野智という人の溺愛ブログをやっている以上、他の誰かがすでに使っていない言葉で彼を賞賛したい、と思うけれど、時にそれは私の勝手な思い込みや妄想で彼を偶像化してしまっているんじゃないか、とも思ったり。
でも、こんなふうに全く同じ印象を持つ人がいるってことは、私の眼鏡も溺愛のあまりゆがんでしまっているという訳ではないんだな、と、ほっとしたりして。

で、「魔王」第6話。

ビルの屋上で池畑と対峙するシーン。
このときの池畑を見る領の目が。睨むというのでもなく、無表情。でも、ぞっとするほど冷たくて底の知れぬ深い闇を湛えた目。その場の空気が張りつめるような。
この、領が「魔王」にシフトしたときの半眼が恐ろしく艶っぽくて、気が触れそうです。
もともと大野君の瞼が大好物。ふだんから彼はこの半眼になっていることが多くて、それが眠そうな顔、と言われる所以でもありますが。
仏教的にいうと、半眼とはその名の通り半分目を開いた状態ですが、半分は外の世界、半分は自己(あるいは目に見えないもの)を見つめる目で、仏像なんかは大体そうですけど、私が大野君に対して魂の美しさや、なにか達観した印象を受けるのは彼の瞼の印象が多分にある、と思います。
おっと、大野君ではなくて、領の話でした。
その無表情が、池畑が「目の見えぬ姉」に触れた途端、一瞬、睨みつけるような目になって、人間の感情がそこに宿ったような。次の瞬間にはまた元の無表情に戻ってしまうのだけれど。

池畑の事は最初から復讐の計画に組み込まれていたのだろうけど、自分からわざわざ張り巡らされた蜘蛛の巣に近づいていくなんて、なんて愚かな人間なんだろう。こういう人間に同情の余地はないのだけれど、今回、直人を見ておっ、と思ったのは自分の仲間や身内だけでなく、池畑のような下衆な人間すらも守ろうと必死になって駆け回るところ。一度は「人殺し」と蔑まれながらも、それでもこれ以上の犠牲者は出したくないと、池畑にすがりつくように追い「俺が止めなきゃならないんです」と訴えるシーンに直人の成長が見られたような。

「息子が父親を守るとは限りませんよ」


そう答える栄作の表情が少し翳る。栄作もまた、息子と心を通わすことが出来ないでいることに心を痛めている。けれど、やり方が分からない。今まで他人に優しい言葉をかけることなどしないで生きてきたんだろう。11年前の事も自分の保身だけでなく、ゆがんだ父親の愛情のようにも思えて哀しい。

「俺の人生はお前の尻拭いの為にあるんじゃない!」

栄作が思わず言い放った言葉にうなだれる直人。またも小さな子供のようになってしまう。栄作も栄作で、引き返せない。なんて哀しい親子なんだろう。
典良が栄作に意見するも一蹴されるシーン。どうしても劇団ひとりの涙目ネタ、テンパリキレネタが浮かんでしまって笑いを堪えるのが大変でしたが。
いや、しかし。典良もまたワンマンな父親の元で抑圧され育った人間として、かなり鬱屈した性質である事が分かったシーン。こういう人間ほど感情が爆発したときは恐そう、そのうちなんかやらかすんじゃないのか、と思わせる要素満載。

陸橋?の上での領と直人のシーン。ああ、領のほっぺがすっかりしぼんでる・・・(悲)
「親父を頼みます。親父を守ってやってください」
なんとなく、いけすかない奴と思っていたはずの領に頭を下げる直人。その意気消沈の様子にちょっぴりきゅん。
それにしても魔王、あなた、自己顕示欲強すぎですから!そんなんしてたらそのうちバレちゃうから!なかなか気づかない直人に焦れ焦れしてんだろうけど、ヒントあげすぎだからーーーっ!
「11年前の殺人事件」とか言って「失礼、殺人事件ではありませんでしたね」なんてさりげなく意地悪してるし!

病室を訪ねてきた池畑の足音を聴いて聴きなれぬ足音、といった感じで怪訝そうな顔をする真紀子。ふつうはね?そうですよね?目が見えぬならその他の器官が発達するはずで、足音の聞き分けくらいは簡単に出来るはず。弟がすり替わっている事に気がつかないのは不自然だと思うんですが。やっぱり真紀子は気づかないふりをしてるだけ?

事務所に飾ってあるフリージアを「姉が好きな花なんです」(事務所の女の子にも敬語なとこに萌え)と嬉しそうに言い、真紀子のことを思い出していたところに、ちょうど真紀子からの電話。思わず顔がほころぶ、という一連の流れ、領の笑顔がすごく自然で、見ているこちらまで顔がほころぶような、いいシーン。領にとって、真紀子がとても大切な存在になっている、というのが分かる、意味深いシーンです。

おそらくは池畑の復讐計画の為の指示を大隈に出した直後の領の元へ、そんなことも知らずにやってきたしおり。そしてこの後、領は池畑の事故死現場に向ってレコーダーを取り戻す、という「仕事」が待っている。
ああ、なんてタイミングが悪いんだろう(泣)
しおりの姿を認め、驚き、戸惑い、嬉しさを隠し切れず、けれどもすぐに我に返り。自分を心配して訪ねてきたしおりが愛おしくて愛しくて、その場で抱きしめて、部屋に招き入れたかっただろうに、それが出来ないのは、姿形はいつもの領でも、中身は今、まさに復讐を遂行しようとしている「魔王」だから。領にしてみれば、1番見られたくない姿を見られたような後ろめたさで、いたたまれなかったんじゃないのか。

しおりを拒絶し、扉を後ろ手に締めて、ふらふらと歩きながら、胸の中にはしおりのいろんな表情が走馬灯のように溢れ出すシーン。思わず追いかけようとドアノブに手を掛けて、思いとどまり、

「僕に・・・人を愛する資格なんて・・・」

ああっ、切ねぇーーーーっ!(号泣)
もう、なんちゅう顔をしてくれるんですか。今すぐ飛んでって強く抱きしめてあげたくなっちゃうじゃんか!
突然の拒絶に戸惑い、いつまでも立ち去りがたく、ビルの外にたたずむしおりがまたセツナス(泣)

今回の池畑の死が今までと違っていたのは「11年前の事件に関わり、事実を捻じ曲げた」ということを思い出させられ、追われ、殺されるという恐怖感の中で死んでいった事(実際には事故死)、そして、今までと違う事のもうひとつが、領が池畑の死を現場で見届けていること。レコーダーを奪うという大きな目的があったことがその理由でしょうが、かなり怪しい事故死の現場にいるというのは領にとってもけっこうなリスクを負う事。(もちろんアリバイ工作など完璧につくられているのでしょうけど)
しかし、そのリスクを負ってでも、最期の池畑に与えた絶望は大きかった。池畑が、最後に警察にレコーダーを渡そうとしたのは、領への恨みからなのか、最後の正義のつもりなのか分からないけれど、渡した相手が警察ではなく領だったと知った時の池畑、一瞬にして全てを悟り、そして自分が強請りたかろうとしていた人間が、とても自分に太刀打ちできる相手ではなかった、と深い後悔と絶望の中で、断末魔のうめき声を上げながら絶命するという、残酷な死。
そして、それを冷酷な目で見下ろす領。息絶えたのを見届けて、唇の端に微笑すら浮かべて。蔑むような、哀れむような、冷たい目。そして、これが自分の選んだ道なのだと言い聞かせているような。

確かに池畑は嫌な奴で、いずれ誰かに殺されても不思議ではないような下衆野郎ですが、今まで、比較的クールに実行されてきた復讐計画が今回ばかりは、領が精神的とどめを刺し、絶望の淵から突き落としたのは、今や、唯一の身内である真紀子に、池畑が不用意に近づいたことが、尚更領の憎しみをかってしまったからのように思います。
領が真紀子を見舞うのは、はじめは領の名前を使う事への罪滅ぼしだったかも知れません。領の名を騙る代わりに、一生真紀子の面倒を見るつもりで、おそらくはいい病院に移してあげたりもしたんでしょう。
けれど、10年の時間をかけて真紀子を何度も何度も見舞ううちに、明るく無邪気な真紀子が領の心の拠り所となり、本当の姉のように思えてきて、それは、一度は天涯孤独の身になった領にとって、たとえ偽りでも唯一の家族ができた喜びに満ちていたはず。
真紀子を巻き込み、その幸せさえ奪おうとする池畑は、領にとって、弟の復讐という憎しみをさらに超えて深い憎悪の対象になってしまったのではないかと。

またひとつ復讐を遂げ、立ち去る領の姿が悲しくも、美しい。
そして来週の領はなぜに鼻水たらして泣いてるのーーーっ!?ああっ!今すぐ飛んでって鼻水拭いてあげたいーーーっ!

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たまにはお仕事してください。

はたして平常心で観られんのか!?私。と思っていた「魔王」第5話。
「チーム魔王」のみなさんに、私からひとつお願いがあります。
できれば、シャワーシーンはもう少し、どうかもう少し長めにお願いします。(ケチケチすんじゃねぇぇーーーっ!)
しかしながら、相変わらずのノドボトケごっくん映像満載はごちそうさまです。一緒にごっくんしています。

領が「ねぇさん」にお見舞いとして手渡す黄色いフリージア。とても甘い香りの花で、花言葉は「無邪気」
目が見えなくとも明るくて、いつも冗談ばかり言っている彼女にはぴったりの花です。
領が、本当は成瀬領ではなく、彼女の弟に成りすましているのはもう明らかですが、領が「ねぇさん」と話しかけるその声は優しくて、悲しくて、彼女を騙している、利用している、というよりは、彼女に弟が死んだ事を知らせぬための優しい嘘のように思えます。
でも、目が見えない人ほど声や気配には敏感なもの。それが実の弟でないということに、彼女が気づいていないはずはないんですが・・・。

「ねぇ、覚えてる?小学生の頃、スイカの種飲み込んじゃったときのこと」

何気ない「ねぇさん」の台詞に、ピンチを伝える深刻な効果音が入り、領が一瞬固まるこのシーン。大げさなこの演出に、思わず噴き出してしまった私は、もう少し真面目に観なけりゃいけませんか?そうですか。だけど、スイカの種、だぜ?
ところでスイカの種を飲み込むとお腹から芽が生えてくる、というのはガチですよね?え?うそ!?

ああ、今日の「魔王」は心臓に悪い、切なさ祭り。

「じゃあだれがひとごろしなの!?そのひとをはやくつかまえてよぅー」

そういって泣きじゃくる空ちゃんに、胸がきゅうぅん。でもそれ以上に、空ちゃんの涙に激しく動揺し、うろたえる領に、私の心臓は、素手で取り出され、ぎゅううっっと雑巾しぼりをされたかのよう。
そんな顔するくらいなら、もうやめて!復讐なんてもうやめてよぅーーーー(泣)
そして、サイコメトリングした後、気を失ってしまったしおりの寝顔を見つめながら、その頬に手(う、美しい)を伸ばしかけ、躊躇し、やめてしまう、領。

「もう、止められないんだ・・・」

震える声でそうつぶやく顔が、もう!もうっ!!(身悶え)全てが綿密に建てられた復讐のシナリオの中で、しおりの存在だけが想定外に領を躊躇させる。このシナリオに必要不可欠な存在でありながら、もうこれ以上、自分の手でしおりを穢したくはない、その葛藤が痛々しくて。不謹慎ながら萌えまくりです。

眠っているしおりの携帯が鳴り、その着信履歴の名前を見て電話に出る領。

「今、眠っているので代わりに出ました。・・・・・そのままの意味です」

って、おーい!嫉妬か!?嫉妬なのか!?
直人に対するあてこすりなのか!?いずれにしても魔王成瀬の生々しい一面が露呈したこのシーン。
♪横にいる そいつが 電話で話すんだ ここで寝てるよーーーーーうぉってぇー♪嵐ファンなら脳内BGMは「The Bubble」であったはず、違うとは言わせません。

直人の父親が自分の保身のために「刑事を辞めろ」と直人に命令するシーン。直人がおそらく11年前の事件以来、初めて自分の胸の中にあるわだかまりを父親に訴えるシーン。

「いつになったら信じてくれるんですか・・・。俺はそんな事望んでなかった!!俺はただ・・・信じて欲しかったんだ!!」


破天荒で、型破り、検挙率NO1の熱血刑事が、高圧的な父親の前では、ただの、父親から愛されたい、無力で幼い子供。
直人もまた、父親の持つ地位や権力の前では抑圧されて育った可哀想な被害者。

・・・って、えーと、感動するシーンですよね?ここ。斗真君、大熱演だしね?
直人の慟哭を見て感情を揺さぶられないなんて、ひとでなし、ですよね?

すいません。
きっと私はひとでなしなんです。どうしても芹沢直人という人間に感情移入が出来ない。
おいおい、自分が被害者面かよ?って感じですよ。
ナイフの切っ先がどちらを向いていたか、が問題ですか?そもそも直人が山野を執拗に追い掛け回し虐めていた事が事の発端。そして、そうした人間の性根はなかなか直るものじゃない。
刑事になって、自分が「正義」の側にシフトしたつもりでしょうが、屋上まで犯人を追い詰めて突き落とそうとし、恐怖におののく犯人に対して、舌なめずりをするその顔が、とてもじゃないけど悪人を更正させるために捕まえているとは思えない。まるでゲームを楽しんでいるかのよう。
友人から金の工面を頼まれて、親父には頼めない、としながらも結局は家の金をあてにしているし。父親を嫌いながらも父親の建てた大邸宅にのうのうと暮らしてるし。さっさと安アパートにでも引っ越して自立しろって話ですよ。
11年前の事がトラウマになっているかのようだけど、結局は父親に信じてもらえなかった、と言う事が自分の傷になっていて、被害者のことなど、この11年思いを馳せる事などなかったんじゃないのか。だからアナグラムの謎もなかなかとけないんだよっ!
大体こいつ、嫌な事があるとすぐに酒に逃げやがる。

「俺はね、人はもともといい奴だと思うんですよ。でも、俺のせいで・・・俺がそいつのことを悪党にしちまったんじゃないのかなぁって・・・」

お前が言うか!?弱い者(山野)を執拗に追い掛け回し、精神的に追い込んだお前が性善説を唱えるか!?
あんた、魔王の前でそんな、火に油を注ぐような発言しちゃって!知らないよ~?知らないよったら知らないよ~♪

限られた放送回数の中では無理のないことでしょうが、領の人間的感情の芽生えが早すぎる気がするし(もう少し冷徹な領サマが見たいのっ!)直人という人間の描き方もステレオタイプで掘り下げ方が足りないような。(根本的にあまり成長していない、子供っぽさばかりが目立つ)今の状況だと、どうしても領に肩入れしてしまって、直人の置かれている状況が自業自得のように思えます。

次回あたりではまた殺される人間が出てくるんでしょうか。
山野のことも利用しているだけで味方とは思っていないようだし、ゴロツキ記者は目障りだし。石本殺して宗田や葛西は放置かよ、って気もするし。最終回までに殺らなきゃいけない人物が多すぎるんですが、大丈夫ですか?魔王。

ところで成瀬先生、都合よくどこにでも現れますが、最近お仕事はしてるんですか?目下、私の一番の気がかりです。たまには法廷シーンで小気味よい弁舌を聴かせて安心させてください。時々、あなたが弁護士だって事を忘れそうです。

今日は「流星の絆」を買うと、そのまま家にも帰らず、隣接する喫茶店で一気に読みました。
ラスト数ページでのどーんでーんがえーし!おおおっ!こうきたかーーーっ!みたいな(笑)
でもねー、気がつくと、刑事の役を、どうしても三宅さんに置き換えて読んでる私がいるんです。
毒されてる。「魔王」に毒されてるよーーーっ!!

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どうしてそんなこと言うの

いよいよ芹沢直人が過去の自分の過ちと事件の関連性に気づき、なにやら事態が回りだしそうな第4話。

「心からお悔やみ申し上げます。大切な人を失う辛さ、私にも分かります」

石本の葬儀での領のこの言葉が、直人の耳にはそらぞらしく聴こえている事でしょう。一連の事件が、11年前に自分が起こした事件と関わりがある、と思い当っても、それが遺された者の胸にどれだけの傷を残したのかまでは思いを馳せることが出来ないような人間です。

かつて、自分が虐めていた山野を訪ねて、夜遅くにその勤め先である出版社までやってきた直人。(なんちゅうセキュリティーの甘い会社だよ)直人の姿を認めて怯えた表情になり、詰め寄る直人に対して咄嗟に防御の体勢をとり、身を庇おうとする山野に、過去のいじめがどれほど酷いものであったかをうかがい知ることが出来ます。10年以上の月日が経ち、大人になった今も、山野にとって直人は自分に対していわれのない暴力を与える暴君でしかないのです。
石本の死について問いただし、わめき叫ぶ前に

11 年 前 の 事 に つ い て ま ず き ち ん と あ や ま れ !

話はそこからだ。

山野から「裁きを受けるべきだ」と言い放たれ、呆然とたたずむ直人。改めて自分の罪の大きさに愕然とし、深く傷ついたかのように見えますが。
その足でしおりの勤める図書館に向い、閉館後の、ひと気のない図書館に入りこみ(だからセキュリティーの問題はどうなのよ?)書架越しのしおりに、まるで懺悔のように過去の過ちを打ち明けます。
誠実に生きてさえいれば神様は赦してくれるんじゃないか、と思っていた。自分は生きていていいのか、と。
んー、なんか。安っぽいな、おい。誠実にというからには英雄の墓前に一度でも花束のひとつでも供えたんか?
結局、自分に優しい言葉を掛けてくれる、赦してくれそうな人を選んでいるのじゃないのか。
周りの刑事も、事情もよく知らずに(三宅さんだけは知ってそうだけど)受け入れていいのか。なんだあの感動的な音楽は。まるで三文芝居を観ているようです。

すぐにショックを受け、打ちのめされる割に立ち直りが早いし。もうちょっと悩んでもいいんじゃないのか。
そういった様子を見ても、過去に自分が起こした事件について、本音の部分ではなにか、自分を正当化しているような、本当は自分は悪くない、とでも思っているような印象を受けます。
事件の真相は実際のところ、まだ明らかではありませんが、打たれ弱く、自分に甘いその体質は、いかにもお金持ちのボンボン、といったところ。

もうちょっとこの芹沢直人という人間の描き方は考えた方がいいのでは。だって、全然同情の余地がないですよ、いまのところ。

と、まぁ直人に対する不満はここまでにしておいて。

空に絵本の読み聞かせをする成瀬先生に、萌え×3 はぁーーーん。
そして挿絵の女の子のぶちゃいく顔に爆笑!

離れた場所から空に山野の面通しをさせるも自分の思惑通りの返事を引き出せなかった直人。(空の答えを待つ間の領の顔が・・・恐いって!)小さい子供相手にしつこく詰め寄ります。怯えて領に駆け寄り、腰にしがみついて顔をうずめる空。

「どういうおつもりですか。空は嘘をつきません」

厳しい顔で直人をいさめる領。ああ、空ちゃんになって・・・(以下自粛)

歩道橋を降りていく山野を見下ろす巨大で不気味な目。
あれは悪魔に裁かれることを意味しているのか、それとも、山野もまた悪魔に魅入られた人間である事を表しているのか。

その日の帰り道、連れ立って歩くしおりと領。
話題は先刻空に読み聞かせをしていた絵本の話に。トンネルに入っていった兄を、妹は追っていったと思うか、何故追っていくのを躊躇したと思うか、の問いに、「暗くて恐いから」と屈託なく答えるしおりに

「別の理由があるんです」

そう話し始めた後ろ姿のままの領からは、表情を伺う事はできません。

「妹は、自分を虐める兄に消えて欲しかったんです。でもそう願っていたら兄は本当に戻ってこなかった。自分のせいだという自責の念から、兄を探しに行けなかったんです。やましい気持があればあるほど、迷いは生じてしまうものです」

子供の絵本らしからぬ解釈に、怪訝そうな顔をして領の顔を見つめるしおり。どこか満足気な表情の、領。

何故、こんな事をしおりに言うんでしょう。「天使」らしからぬ悪意に満ちた解釈。計画があ上手く運んだ安心感から出たもの?「魔王」の部分をかいま見せるのは、無意識なのか、意図したものなのか・・・。

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なんて切ない顔するの。

「魔王」3話目にして思う。
やっぱあのシャワーシーン&腰タオルは初回限定のサービスショットだったのか・・・(ちっ!)

ちゃんとした感想は最終回まで書かないつもり、ではあるんですが、ああ、やっぱなんか言いたい!言いたくなっちゃうん。誰か私と分かち合って!魔王を分かち合って!

「どうしたの?迷子?」

「もう大丈夫だからね?・・・名前は?」

「空ちゃんか。どこからきたの?」

「空ちゃんのお兄ちゃん?」

領が空に語りかける声のトーンが・・・優しい、と言うよりはなにか・・・振り子のような心地よさ、それがまるで催眠術とか、暗示をかけているような不気味さに感じられて。そして、空の返事を待つ間の領の顔が怖すぎ。こども、泣いちゃうって!

「空ちゃん、自分のお家、分かるかな?」

そう言ったあとで空の頭を優しく撫でる様子が、まるで「よく出来ました(約束を守って黙ってたね)」って言ってるみたいでまた。

今までのところ、移動は徒歩だったので、車は使わないという設定か、と思ってましたが(笑)
今回、初運転シ-ン。ちょっと笑いそうになりながらも萌えました。お願い、そのまま細い道を上手にバックしてみたりして?で、帰りはなんで徒歩?

しかし直人はほんと落ち着きないな(笑)
電話かけてる間くらい走るのやめなさい。そしてホテルの従業員探すのに、何故ポーターや黒服に訊ねて無駄に走り回る!?相変わらず証拠物件は私物化してるし(おいおい、くまが雨でびしょびしょじゃねーか!)捜査に私怨込めすぎだし。捜査から外れろって言われてんのシカトだし(三宅さんも知り合いが狙われてるって知った途端に私情入ってんじゃん!この人たちに日本の治安を任せて大丈夫なのか!?)とにかく全編走り通しな印象の直人ですが、なんだ、そんなに全力疾走しなくても車、あるんじゃん?

親友を自分の判断ミスで死なせてしまった事を悔やんで、雨の中、打ちひしがれ泣き崩れる直人に、しおりの差し掛ける白い傘が、まるで百合の花のよう。

聖母マリア、母性の象徴である百合の花。花言葉は純潔、無垢。
そして同時に、百合の花と言えば大天使ガブリエルの象徴でもあります。マリアに受胎告知をしたのが大天使ガブリエル。その時手にしているのが百合の花。
ガブリエルは「神の言葉を伝える者」という意味を持つそう。母の墓石がある高台に、百合の花を携えて立ち、下界を見下ろす領は、自分をガブリエルに重ねているんだろうか。
でも、第1話の冒頭に出てきた、可哀想な堕天使ルシファーが天上界を追放されたのも、もとはと言えば自分には神と同等の能力があると過信した、その驕りが神の怒りを買ったために起きたこと。
引き返すんだ、領!それ以上そっちに行っちゃ駄目だよ~!(泣)

石本が殺されたことを直人から告げられ、

「人生これからというときに命を奪われるとは・・・さぞかし無念だったでしょう」

と答える領。それはそのまま、弟・英雄に向けられる言葉。そして

「俺は犯人を絶対許しません。石本を殺した奴等は必ず俺がこの手で捕まえてみせます」

と答える直人。それはそのまま領の決意。2人が合わせ鏡のように見えた瞬間。

自分を全知全能の神のように思い、完全犯罪で復讐を成し遂げることが神に代わり天罰を与えることと、迷うことなく信じてきたであろう、領。
それが、空を「人殺しの子供にさせてしまった」事を悔い、そうさせた人間が憎い、と言う多恵の母性に触れたとき、初めて領の心に良心の呵責と動揺が生まれ、心のどこかで惹かれつつあるしおりを、自分の復讐の駒として使い、それが何も知らぬしおりを苦しませ、涙を流させているのを見たときに、罪悪感に苛まれる感情が生まれてしまった今回。
しおりが教会で祈りをささげ、泣きながら領に心の不安を打ち明けるシーン。
泣いているしおりよりも、それを見つめる領の表情が・・・不憫で、切ない。どこでそんな顔覚えてきたのよぅー(泣)
(しかし、魔王のハンカチ、黒?しおりの無垢性との対比なんだろうけど、清潔感は・・・ないな!)

いやー、慣れって恐ろしい。魔王成瀬の浮世離れした台詞回しが気にならなくなってきました。お世辞にもいいとは言えない滑舌も、回を重ねてくれば成瀬領という人間自体があんまり滑舌よくないように思えてくるし(笑)第1話を観たときの、なんかこっちが照れちゃうような気恥ずかしさ(身内感覚?)も、いまや微塵もありません。ぐいぐい引き込まれている私です。

いやほんと、すごい。これが大野智のもつ「説得力」です。
台詞といえば社交辞令や事務的な遣り取りばかりの中で、ふとしたときに見せる目の色で、領の真情や心の揺れが痛いほどに伝わってきて。すげぇ!すげぇよ!大野智!
登場人物も増えるようで(あの眼鏡が狂言回しか!?)ますます目が離せませんよ。そして領の『Over the Rainbow』と、しおりの『Over the Rainbow』は、いつかどこかでシンクロするんだろうか。
お、シンクロと言えば。
第1話の後に書いたテキストでゲーテの『ファウスト』についてちらっと触れたら、第2話で領が図書館で『ファウスト』読んでてちょっとびっくり。わー、シンクロだぁーと嬉しくなってしまったよー。単純。

しかし、領にしても、直人にしても、傷ついてる人間っていうのはどうしてこうも美しく見えてしまうのか。病んでる。きっと病んでます、私。

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なんて冷たい目をするの。

「魔王」第1話の感想など。

人の放つ負の感情に向かい合い、受け止めるというのは、それが「物語」だと分かっていても、けっこうなエネルギーを消耗するもの。人間は自分の中に存在しないものに想像を馳せる事は難しい。
大野くんが、成瀬領という人間を演じる事の意味。日頃、腹を立てたり、他人の悪口を言ったり、不平不満を口にすることすら良しとしない彼が、成瀬領という人間の持つ憎悪や、深い悲しみを受け止め、背負い、表現していくということを考えてみると、これってけっこう見てるのが辛いなー、と。
朝が早くて寝不足だとか、拘束時間が多くて釣りに行けないとか、そういうフィジカル面よりも、メンタル面での消耗が心配です。
もちろんこんなことで大野智という人間の軸は少しもぶれることがないのは分かっているけれど。

大野君の演技が上手いかどうかの話はひとまず置いておいて。(えっ?)
以前、「宿題くん」に浅草キッドが出演したときのこと。浅草キッド(玉袋筋太郎)が、過去最高に過酷だった、という「雪山人間サイコロ」のVTRが流れ、小窓に映るみんなが腹を抱えて笑っている中、大野君だけがものすごく心配そうな顔でVTRを見つめていて。
「ケガはなかったんですか?」と訊ねる大野君を見て、ああ、この人って、瞬時に人の感情にシンクロ出来るんだ、と思ったことを思い出しました。多分あの時大野君は心配してたというよりも、玉袋筋太郎と一緒に恐怖を感じてたんだと思う。(真面目な話の最中なのに玉ちゃんの名前のせいで台無しだよ・・・)
大切な人を理不尽に奪われた悲しみや、憎しみを、想像して演技をしてはみても、想像は、想像の域を出ない。
けれど、演ずるという技術ではなく、感情をそこにシンクロさせることの出来る彼は目でそれを表現することが出来る。台詞ではなく、その瞳で。暗く深く哀しい闇を宿した、不気味に鈍く光る瞳・・・。(正直、ここ!っていうタイミングで入るショック音が少々やりすぎで、うっとおしいです。)
そして大野君の場合、ファン垂涎の美しい手が、実に素晴らしい小道具となっているのが、もう。

惜しむらくは、領における台詞回しや設定が・・・古臭い。現実には遣わないような言い回しが、リアリティの薄いものにさせてしまってるのが残念。

なんぴとたりとも、いかなる正当な理由があろうとも、人の(人に限らず生きとし生けるもの全て)生命を奪う事は許されぬ罪。全てのいきものの生命は神様だけが采配を揮えるはずのもの。もし領が、法の目をかいくぐり、自らの手を汚さずにそれを実行し、それがこの世で裁かれる事がないのなら、その結末はおのずとひとつの悲しい方向に導かれて行くしかないように思えて、その終焉を予想すると切なくて。人を呪わば穴二つ、だもの。

「魔王」、と聞いて多くの人がシューベルト作曲(詩:ゲーテ)の「魔王」を想像したのではないかと思うのだけど。
「お父さん、お父さん、魔王がいるよ!冠と衣をつけた恐ろしい魔王がいるよ!」
「坊や大丈夫、あれは夜に揺れる夜霧の影だよ」
っていう、あれですね。最後、父親の腕の中で息絶えていた息子になぞらえてか、デンマークやドイツでは「魔王」は死の前兆とされているそう。日本風に言えば「死神」ってこと?魔王・成瀬はいいけど、死神・成瀬はちょっと嫌かも(笑)
でも、人に死をもたらすものというよりは、人間を支配し、その人生さえも狂わせる「憎悪」という、計り知れぬ大きな感情こそが「魔王」なんじゃないか、と思わずにいられない。

そういえば、悪魔メフィストと契約を交わしたファウスト(ゲーテ著「ファウスト」)は最後、どうなったんだっけ。
たしか、グレートヒェン(かつて愛した女性)の愛による救済で天上に召される、というような終り方だったような。どうか、この「魔王」もそんな救いのあるお終いであって欲しい。(・・・って、おいおい、始まったばっかりだよ!)

今後、「魔王」については最終回まで感想は書かないと思う。余計なことは考えずじっくり腰を据えて観る所存であります。

そうそう、朝ズバッ!で見どころを訊かれて「二宮和也」と答えていた大野君に、まったくもぉーと苦笑したけれど、そういうことでしたか!こりゃあ確かに見どころだ!なんだ?この思わせぶり(笑)伏線か?なにかの伏線なのか!?

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魔王番宣週末雑記

金曜の夜に外呑みが出来るのも昨夜が最後、これからむこう3ヶ月、金曜の夜はTVの前で正座です。だって智がさぁ、「金曜の夜はもう呑みに行くな、俺のことだけ見てろ」って、そう言うんだもんheart01(妄想)
で、地元の呑み友に誘われて昨夜はカラオケに。アニソンしばり(痛・・・)と聞いていたんですが、最近のネタを持ってない私はもっぱら聴き役。すると、ひとりが
「あれ歌って、花男の歌」
花男の歌・・・ラブソーのこといってんのか?と思ったら「One Love」でした。その人、全然嵐ファンじゃないんですが。前日のうたばん観て気に入ったらしい。へぇ~。それで私が歌ってる間、
「いい歌だよ~、いい歌だよ、これ~」
ってず~っと言ってました。そうかー嬉しいな、なんか。
私も、最初聴いたときはこっ恥ずかしいくらいのラブソングやな、と思いましたけど(笑)、こんなふうにピュアであることや、なんの気負いもてらいもなく「愛してる」っていえる事は美しいことです。
なんてことを思いながら、帰宅後録画していた【花男特別編】を再生。
なんかコンセプトが・・・よく理解できない。嵐が嵐役、とか。とってつけたような小芝居とか。意味わからねぇっ!そして赤い蝶ネクタイ(でかい。しかもまさかのWネクタイ!?)つけて妙に滑舌よくしゃべる大野君になんか・・・赤面・・・orz

【王様のブランチ】
花男特別編の最後に流れたCMが恐ろしすぎて、いやがうえにも期待が高まる「魔王」の番宣。
ドラマでの大野君の演技に対してはなんの不安も持っていませんが、番宣に出ている大野君のことはハラハラしながら見てしまうのはなぜ?
大野君があらすじを説明したあと「相当頭のいい役ですよね?」と振られると
「いやぁ~そうですね、実はぁ、バカなんですけどぉ・・・役上はぁー・・・」
ってゆる~い回答にスタジオ内失笑。場をとりなすように「そんなことない・・・」「確かにご本人とのイメージのギャップが・・・」「大野さん面白い方ですから・・・」「癒し系ですからそんな悪い事考えてるなんて見えないですもんね」立て続けのフォローにも
「あ、そうですか、ドウモアリガトゴザイマス」
ますますゆるいコメントに、隣の斗真くんも困り笑い。大丈夫か、目を覚ませ、魔王!
しかし、相変わらずここんとこ絶好調なビジュアルに惚れ惚れしますが、時折唇を固く結んで、固い表情。やっぱりあんまり笑顔が出ないよね、魔王だもんね、と思ってたら第1話のサプライズゲストについて訊かれると
「ぼくの・・・大好きな・・・」
って、あなた、顔ほころんでますよ!隣の斗真くん爆笑。VTRのあとで「二宮和也さんですね?」と確認されて
「はい。もう、大好きです」
これ観て(絶対観るでしょ)まじ照れしながらも嬉しそうなにのの顔が浮かぶようです。
ドラマの撮影が始まって、忙しさや体調をいろいろ気に掛けてくれ、斗真くんにも「うちのリーダーよろしく」とわざわざ言ってくる松潤。
「すごい面倒見がいい・・・」
愛されてるねー(笑)忙しさの比で言ったら松潤だって相当なもんでしょうに。
ドラマ中の釣り焼けについて斗真くんからも司会からも突っ込まれる大野君。
「そうですね・・・やめられないんですね」
って小さくなりながらもにっこり。可愛すぎるぞ、おい。

それにしても、主題歌、耳に馴染んできました。いいな、これ。
この後は花男メンバーがゲスト。松潤とのカラミがちょっとあって、このときは「魔王」をアピールしながらも、さっきとは打って変わってリラックスした、いつもの表情。松潤の顔見てほっとしたのかな?

【チャンネルロック】
目が醒めたか、魔王!朝のブランチに比べて声も笑顔もカメラ目線もすごい出てる(笑)
まずは「アラシちゃん」の番宣時間獲得ゲーム、チビッ子相撲。土俵内でねばった時間だけ番線に費やせる、というルールながら、2秒でとっとと投げ飛ばされる相葉ちゃん(再チャレンジで5秒)。続いてにのも5秒で撃沈。大野君が猫だましを使って最高の8秒。松潤が告知するも時間内に終ってしまい「リーダーの相撲はいらなかったってことですね」と言われ、
「ん・・・じゃあ・・・カットで」
って言いながら、フッって息が抜けるような笑い方が、好き。いろっぺーなー。
この相撲で投げ飛ばされた後、にのは左腕押さえてちょっとリアルに痛そうにしてて。大野君も腰押さえてるし。スタジオにカメラが帰ってきてからのコメントが
「いやぁーもう、いやですよ、あのひと。もうにどとよばないでくださいあのひと」
相当イヤだったらしい・・・(笑)

「プチプロファイル」
1) 自分が魔王だと思う瞬間がある     YES
2) 逆に自分が天使だと思う瞬間がある     NO
3) 台本はつねに頭の中に入っている        YES
4) 嵐の中にも魔王がいる                       YES

1)は誰かとゴハンに行っても、会計のとき、相手より先に「ごちそうさまでした」と言ってしまう自分がいる。と。
小悪魔ですね、魔王と言うより。でも、財布出す仕草くらいしようよ、魔王なんだし。
2)の天使云々についてはとくにコメントはなかったんですが、これはまぁ、自分じゃ分かんないでしょうねぇ?観てる側からすればあんた、まんま天使だっちゅうの!
3)魔王では未だNG出したことないそうですからね。さすがです。
4)これは松潤だそうで。松潤のほうが魔王だと。まだ負けてると。(笑)

最後に大野君が魔王にかける意気込みを「書」に表したのは  「魔王」

「もっと魔王になりますっ!heart01

ぐああぁぁーっ!可愛い、可愛すぎる(悶絶)

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魔王@WS

先日、「魔王」専用にと思って買ってきたクリアファイルが、TV誌の記事だけですでに埋まりそう・・・いや、今日のスポーツ紙で確実に埋まります。2冊目買ってこなくっちゃだ!

「2時っチャオ」と「イブニングファイブ」の魔王3104を捕獲。
主題歌、バックで流れてましたね。大野ファン待望の、智ソロ!というわけにはやはりいかず・・・(笑)まぁ、主題歌「嵐」という情報が流れたときも、「嵐」とは名ばかりの、ほとんど大野君ソロを心のどこかで期待しないわけでもなかったんですが・・・。はぁ~・・・(未練がましい)
でも、公開記者会見で流れたのはほんの一部ですが、まぁ、なかなかいいんじゃないか、と。(え?上から目線?)なんか勝手にバラードなイメージを想像してましたが、そうではなくて疾走感があって、スリリングな曲調。

番組のイメージカラーが「赤」という事で大野君も斗真君も赤を差し色にしたコーディネート。んん、カッコイイです。背の高さや手足の長さでは斗真君に負けるかもしれませんが、やっぱり今のビジュアルはちょっと他の追随を許さない、ぶっちぎりです。なに、あの色気。少し疲れたような、けだるさがまた。たまらんっっ。顔が見るたび小さくなっていく・・・。
頭に付いた花吹雪、首を振って払うしぐさにずっきゅーーん!お、男前。
記者会見を見る限り、現場の雰囲気も良さそうで安心。吉瀬さんが主題歌のくだりで「Ⅴ6」って言った事なんて気になりませんよ。ええ、気になりませんとも(けっこう根に持ってる・笑)当の本人が無言のまま複雑顔の苦笑いなのに、周りが一斉に吉瀬さんに総ツッコミなとこがなごみました。やっぱりどこにいっても立ち位置は変らないのね(笑)
三宅さんが「大野君が現場で役に入り込みすぎて・・・もっとしゃべってね」みたいなことを言ってましたが。すいません、三宅さん。その子がしゃべらないのはもともとなんです。

デーモン小暮の登場は果たして必要だったのか、小1時間議論を戦わしたい気もしないではありませんが、デーモン閣下と松潤の意外な交友関係も発覚。松潤、キャパ広いな(笑)そしてネタ的要員であるはずのデーモン閣下に、ツッこむどころかとても腰の低い大野君。「はじめまして」のご挨拶からかい(笑)

今朝のWS、きましたね。主題歌も少し長めに流れました。でもなんか・・・斗真君、走りっぱなし(笑)大変ねー。あー!!あと1週間!

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魔王

「魔王」といえば私が大好きな本格芋焼酎の銘柄でもありますが、そうではなくて。
決まりましたね。大野智、TBS系連続ドラマ「魔王」初主演。
少し前からネット上ではそんな噂がちらほら出ていて、いや、でもガセかも、浮かれるな、と気持ちにブレーキをかけてきたわけですが。ガチでしたよ。ああ。

一夜明けて、気持ちは少し落ち着いたものの、きのうは一日中動悸が治まらなくて。
通勤電車の中でスポーツ新聞見ているおじさんに、いやいや、そこじゃなくて!野球なんかどうでもいいから!ここ見て?ここ!と言いたい衝動を抑えるのが大変です。
道行く、すれ違う見知らぬ人にも「今度ー、嵐の大野君がドラマやるんですよー!観て?絶対観て?」と、その肩を掴んで揺さぶりながら訴えたい。
職場に着くと待ち構えていたように、同僚が「おめでとう!」と言ってくれました。日中も、たくさんのの知り合い(主によく行く飲み屋の常連さん)から「おめでとうメール」が届いて、どんだけよそでカミングアウトしてんだ、っちゅう話ですよ、私。
仕事をしていても、ため息ばっかりが出て、ああ、もう帰りたい、お家に帰りたい。帰って何するわけじゃないけど仕事してる場合じゃない。早く飲まなきゃ。祝杯の盃を掲げなきゃ、みたいな。

なんかねぇ。
ファンの人ならみんな知ってるじゃないですか。彼がドラマの仕事はあんまり好きじゃないこととか。もちろんそれは単なるわがままな好き嫌いなんかじゃなくて、リハーサルの時間があまり取れない中で、自分の演技に納得がいかなくても、他の共演者のことやスタッフさんのことを考えると「もう一度やらせてください」って言えなかったり、っていう芸事にストイックな彼の性質ゆえなんだけど。それで胃が痛くなっちゃったりするのは観てるこっちもツライし、忙しすぎると逃げ出したくなっちゃうのも知ってるし(そんなこといっても決して逃げたりも投げ出したりもしない人だけど)。
だから、大野君のファンの人は「いいよ、いいよ、大野君は自分の好きなことだけやってて?コンサートと、舞台が年に1回あればいいよ」ぐらいの、ほんとに過保護な人が多いと思うんだけど、やっぱりみんな、本心ではこの時を待ってたと思うし。よくぞオファーを受けてくれたなーと。ありがとう、大野君。
ほんとに嫌じゃない?ほんとに嫌じゃないの?って、訊きたい気もするけれど、ここは「男、大野智」が一旦引き受けた仕事、何も言わずに見守ろうと思います。

思えば、このブログを始めて、1番最初のテキストが「ここらでひとつ重い腰を上げて、ファンのために是非ドラマ出演を」っていう内容でした。まさか半年後、現実のこととなるとは。
実は今年に入ってから髪を切らない大野君に「?」はあったんです。舞台のためかな、とも思ったけど、あの役に長い前髪はそんなに必要かな、とも思ったし、まさかその次の仕事のため?とか。髪の事はなんかすごく引っ掛かってはいたんです。
前髪長め、黒髪の短髪の大野君。知的に見えます。漢字読めない人には見えないよー。でも・・・TBSの公式HPに斗真君と出てる写真はちょっとうさんくさいマジシャンみたい・・・orz
ちゃんと美容室にも行って、えらかったね。(きっといやいや・笑)
「どっきりかと思った」って、それ、もしかして「ニノ嵐」!?(笑)

とにかく体調に気をつけて、いいドラマにして欲しいです。
本気の智は有料制、じゃなかったんだなぁ。しみじみ。

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